最近では女性でもオンラインやSNSを活用し起業する人が増えてきましたが、ぶっちゃけ女性起業家の年収がどのくらいなのか知っていますか?
また、男性と比べると女性起業家の年収は低いのが現実です。
なぜ女性起業家の年収が低いのか?その理由と対策について考えてみました。
前提として、サラリーマンの平均年収はどれくらい?
まず、前提としてサラリーマンの平均年収がどれくらいなのかをお伝えしていきますね。
国税庁のデータによると、日本の民間企業の平均給与は
資本金2,000万円未満の株式会社
425万円 男性:517万円 女性:258万円
資本金10億円以上の株式会社
635万円 男性:732万円 女性:334万円
個人企業
270万円 男性:356万円 女性:225万円
となっています。
衝撃の結果なのですが、女性の収入は男性に比べてすご~く低いんですね。
ここまで格差があるとは私も思っていませんでした。
これを前提に次は起業した場合の年収についてお伝えしていきます。
起業家の年収はどれくらい?
平成29年(ちょっと古いですが、これが最新)の総務省統計局のデータをもとに起業家の年収を図式化したものが↓です。
女性起業家で一番多いのは100万円以上199万円未満で27.4%
ついで、200万~300万未満で21.1%
1000万以上となるとなんと0.6%しかいません!
一方男性を見ると
500万~1000万未満が一番多く30%
1000万以上も5.7%となっています。
残念ですが、女性は会社員でも起業しても男性よりも収入が少なくなってしまうが現実なんですね。。。
なぜ女性起業家の年収が低いのか?
女性会社員の年収が低いのは社会の問題とも言えると思いますが、なぜ女性起業家の年収も低くなってしまうのでしょうか?
いろいろなデータをみて分析してみたところ、女性起業家の年収が低くなってしまう件に関しては3つの原因が見えてきました。
女性起業家の年収が低い原因①
女性起業家の年収が低い原因①はジャンル(分野)にあります。
こちらの表↓(就業構造基本調査)を見ると分かるのですが、女性起業家は女性は男性と比べ、子育てや介護等、生活に根ざした「生活関連サービス業、娯楽業」、また趣味や前職で特技等を活かした「教育、学習支援業」等の分野での起業が多い傾向にあります。
自分の「好き」や「得意な事」だけで参入ジャンルを選んでしまうと、参入ジャンルの規模が小さかったり、ニーズがあまりないということがあります。その場合、当然ですが、がんばっても成果が出にくくなってしまうので、ニーズのあるジャンルを選択するということがとても重要です。
また、比較的低額な費用・自己資金で開業しているという現状があります。
これは何も悪い事ではないと思うのですが、参入ジャンルの規模が小さいということと、比較的低額な費用・自己資金で開業できてしまうため「売上」に対する意識が少し低いということが、女性起業家全体の年収が低くなってしまう原因の1つではないかと推察しました。
女性起業家の年収が低い原因②
2つめの原因としては「経営に関する知識・ノウハウが不足している」ということです。
内閣府が作成した『女性起業家を取り巻く現状について』や中小企業庁がまとめている中小企業白書『女性起業の現実と課題』というレポートを読んでみると下記のような記述がありました。
起業時の課題を男女別に見てみると、女性が起業する際の課題は、男性と比べて「経営に関する知識・ノウハウ不足」、「事業に必要な専門知識・ノウハウ不足」と回答する割合が高い。これは、就業経験の短さから、経営や事業に関する知識や経験を得る機会が少なく、また、これらの知識・ノウハウを与えてくれる助言者に出会う機会も乏しいことが、要因であると考えられる。
私自身、振り返って考えてみても自宅でフラワー教室をしていた時は「経営に関する知識」が全くなかったと思います。お恥ずかしい話ですが、そもそも「経営する」という自覚もなかったです。
今から考えれば、その状態では小手先のことをいろいろがんばっても当然うまくいくはずがないと思います。
女性起業家の年収が低い原因③
3つ目の原因としては「仕事に専念しにくい事業があったり、稼ぐことを最優先に考えていない」ということです。
まだまだ日本の女性は家事・子育て・介護などの「家庭内の仕事の負担」が男性より多いのが現状です。
女性の場合、起業しても仕事に十分な時間がさけないというのも大きな原因の1つなのではいかと思います。こちらは各家庭での家族の理解や対応が必要だと思います。
レポートでも指摘されていましたが、女性は「比較的低額な費用・自己資金で開業している」という現状があります。
これは何も悪い事ではないと思うのですが、比較的低額な費用・自己資金で開業できてしまうので、「売上」に対する意識が少し低くなってしまっているのではと思います。
今までたくさんの方の相談にのってきて感じたことですが「集客したい」と相談に来られる方でも、実は「自分が稼ぐことは最優先ではない」と考えている方も多いのが実情です。
ご主人が大黒柱で家庭では「ご主人の給料」など経済基盤があるので、自分が家計を背負う必要がない人も実際多いワケです。
なので、「自分が好きなことができて、赤字にならなければそんなに稼ぐことに必死になる必要はない!むしろ必死に稼ぐことは不格好だ」と考えている女性が多いなぁと感じます。
「ご主人の給料で生活できること」は何も悪い事ではないと思いますが、このような考え方でビジネスが軌道にのるほど甘いものではありません。
と偉そうに書いていますが、昔の私もまさにこのような考え方をしておりました(恥)
当然、思うような売上はあがっていませんでした。そこから「稼ぐことを最優先」に変えて「真剣に経営に関する知識(特にマーケティング)やノウハウ・仕組化などを勉強」したところ、売上UPに成功しました。
女性起業家の収入をあげるには?
たくさんの方の相談に乗ってきて、スキルが高いのに売上があまりあがっていない女性が本当に多いなぁと感じています。
LINEやCANVAの使い方やインスタグラムのフォロワーの増やし方、バズる方法などを知りたいと思っている人が多いです。もちろんそれも知っている方がいいに決まっていますが、それは枝葉のノウハウです。必要なのはもっと本質的、根幹的な事。そしてそれをしっかり学び考えること。
「稼ぐことを最優先」にして覚悟をもって真剣にビジネスに向き合い、もっと本質的なこと、ビジネスの根幹を考え、それをしっかりと実践していく必要があると思います。